「せっかくだから、政治家を呼んで色々話してみようよ!」「いいね!」――。 友人との会話から、市民と政治家の対話集会「Common Ground~同じ立場・目線で語ろう」が実現し、5月26日午後、大阪市内で開かれました。京阪神地区に住む一般市民11人、梅村聡参院議員(民主)、樋口尚也衆院議員(公明)が参加。憲法改正や政治献金、市民と政治家の距離感などについて、ざっくばらんなトークが繰り広げらました。実に面白い内容でしたので、ぜひ皆さんと共有させて頂きたいと思い、内容を少しずつアップしていきます。
参加する市民と樋口議員(左)、梅村議員(右)
■アクション起こす市民、応える政治家の姿を知ってほしい この「Common Ground」は、友人と政治について語っている時に企画を思いつきました。お昼を食べながら、現状の政治について問題だと思うことを、「こうなったらいいのにね」と熱く議論していました。私は聞きながら、この話をここだけで終わらせてしまうのはもったいないと思いました。市民が政治に無関心だとよく言われますが、ここにこんなに真剣に日本の将来を考えている市民がいて、意見を出し合っているのです。その思いを政治家にも知ってもらいたいし、ぜひ彼らの話も聞いてみたいです。意見を交換できる会をやってみたらどうだろう、と友人に提案すると、「面白そう! やろう!」との返事。私はその場で、携帯電話から梅村さんにメールを打ちました。 梅村さんにはそれまでの取材活動の中でお世話になっていましたし、「少人数でも呼ばれたら、政治家は喜んで出かけます」と言って(参考…良い国会議員を選ぶ方法「ロハス・メディカル、梅村聡の目」)、国内各地で市民集会をやっていることを知っていたので、応えてもらえるかもしれないと思ったのです。すると「喜んでOKです」と即お返事を頂きました。早速友人に伝え、企画が始まりました。 この集会は、一般的な政治家の演説会のような一方的に話を聞く形ではなく、同じ人間同士、同じ立場と目線で語ることを大切にしようと話し合って決めました(だから「Common Ground」と友人がネーミング)。政治家も実際に市民と触れ合う機会は少なかったり、自分たちのことを知ってもらいたいと思っているはず、と。だから、対話することを大切にしたくて、定員も少数にしました。そして、市民が気軽にこういうアクションを起こすことができ、それに応えてくれる政治家がいるということも、多くの人に知ってもらいたかったのです。政治家を呼んだ集会などをしようと思ったら、色々手続きや交渉とかがあるのではと思われるかもしれないけど、気軽に誰にでもできるものだということを。こういうことは、気軽に、楽しく、継続的にできることがミソだと思います。政治に関わるって、実は気楽にできるのだということ。これって、すごく楽しいことだと、私は思うのです。 ■政治家は市民が育てる 私たちは普段、「今の政治家はダメ」、「国が信じられない」など不満を言いますが、大体言って終わりです。なぜ不満ばかりで、言って終わりになっているかというと、相手を知らないからだと思うのです。なぜ政治家はこう言うのか、こんな行動をするのか。それを知ることができたら、具体的に自分たちがどう行動すれば、政治家により良い政策を考えてもらえるのか、政治家に市民の情報を伝えるのかを、知ることができます。つまり、政治家を育てることができるのです。本来、政治家を育てるのは市民です。政治家は、市民の代表なのだから、私たちが育てなければいけません。その義務を果たさないまま「政治家はダメだ」というのは無責任です。自分たちが政治家に関わろうとしないのなら、政治家が市民を知らないのは当たり前です。まずその意識から、変わる必要があると思っていました。その小さな一歩にこの会がなれば、と思いました。 ■応えてくれる政治家と、残念な政治家 梅村さんが来てくださることは決まりましたが、せっかくだから他の党の議員さんのお話も聞きたいなと思いました。党の考えの違いもありますが、政治家の個性の違いが感じられると面白いと思ったのです。また、元々この会は特定の政党・政治家を応援するものではなく、あくまで「政治家という職業の人」と対話して相手を知ること、政治家と市民との対話が目的です。しかしお一人だけだと、詳しい事情を知らない人は、夏の参院選を控えた時期の特定の政治家応援イベントと見るかもしれません。それは本意ではありませんし、何よりできるだけ多くの政治家の方と対話したいと思いました。 そこで、樋口さんとのコネクションがあるメンバーがいたので、彼女に樋口さんにもぜひご参加を頂きたいとお願いしました。彼女も樋口さんと懇意であったわけではなかったのに、頑張って連絡を取ってくれて、ご参加いただけることになりました。すごい!! 私はもう一人、以前名刺交換をした大阪選挙区選出で政治家一族の衆院議員にもお願いしてみたのですが、返事はナシ。野党時代はあんなに腰の低い感じでいらしたのに・・・とがっかりしました。そんな小規模の要望には答える必要もないということでしょうか。せめて一言、断りの連絡ぐらいほしかったです。それにしても、何が国民目線ですか、言ってることとやってることが違うじゃないですか、と思いました。私が今後しばらくの間、自民党に投票しないことは決定です。
================================ さて当日、午後3時半にスタート。小さな会議スペースに、11人の一般参加者と梅村さん、樋口さんが集まりました。 一般参加者の顔触れは以下。 30代男性(ベンチャー企業勤務、大阪府)、40代男性(公務員、兵庫県)、20代女性(医学生、兵庫県)、30代女性(看護師、京都府)、50代男性(薬局経営・薬剤師、兵庫県)、20代女性(アパレル勤務、大阪府)、20代女性(学生、大阪府)、30代女性(ケアマネジャー、兵庫県)、40代女性(薬局グループ企業勤務、大阪府)、50代男性(企業経営、大阪府)、私。 最初に自己紹介。一般参加者からは、「普段政治に関心がなく、今日をきっかけに考えたい」「政治のことをこれまで全然考えてこなかった」などの話がちらほらとありました。 次に梅村さんと樋口さんの自己紹介。
梅村さん
■政治は「携帯電話」
梅村さん
梅村聡と申します。今みなさん「政治」という言葉を何回か言われましたけど、その言葉を「携帯電話」に置き換えてほしいんです。携帯電話の中身は、僕も分かりません。どういう仕組みになっていて、タッチパネルはどうなっているのか、どうして電源が入るのかとか、誰も分かりません。でも使いこなしてますよね。一日に何回も電話して、メールして、Facebookして、と使いこなしているわけで、携帯電話はそれで事足りてるんです。でも、こと「政治」となると、この中身を知らないことをみなさん罪深く感じているんです。何を話して、どういう情報を発信するかが大事なんだけど、「政治」になった途端に「わたしは仕組みが分かりません」とか「40年以上生きてきたけど、分からないです」とか言うんです。でも携帯の仕組みを知っているのはメーカーで働いている技術職の方です。僕らも「政治の仕組みを説明してくれ」と言われたら、いくらでも説明するんですが、「使う」ことの方に一度参加してもらった方が面白いと思います。もちろん、どうやって政治家が生まれたりとか、普段どういう活動しているかとか、それも大事だから、質問して頂ければ僕ら答えるんですけど、政治は「携帯電話」と思ってもらいたい。この表現が正しいかどうか分からないけど、一回使っていただきたい。今日はそういう”サンプル”として僕は来ましたので、今日は僕を使ってもらえたらと思います。そんな思いで参加させて頂きました。よろしくお願いいたします。
樋口さん
■市民の英知を政治に 樋口さん 昨年12月に通ったばかりで、一生懸命頑張らせて頂きたいと思っています。樋口尚也と申します。10月31日まで、清水建設というところで営業マンをしておりました。私はド営業マン、ドサラリーマンです。だから私は今日本の政治にとって何が大事かと聞かれたら、「営業が大事だと思います」という風にお答えしています。営業マンが少なすぎる、日本の営業ができないから、日本の皆様に喜んでいただけないんだと思っています。今、(梅村さんに)素晴らしい例えをいただきました。私は政治を身近に感じていただくことが、一番の仕事だと思っています。なので、国会宿舎の方にも多くの友人や支持者をお招きして、身近で見てもらおうということをFacebookなども通じて、一生懸命やっております。「ガバメント2.0」と申しまして、これから世界が求める政治のスタイルは、市民の皆様の英知を政治に反映することだと言われています。これがこの60年ずっと、できなかったんです。政治家と官僚の皆さんが密室で決めるということがあったのかもしれませんけど、これからはみなさんの英知をそこに降り注いで、新しい政治のスタイルをつくるというのが、今の新しい流れだと思っています。ぜひ身近に政治を感じて頂けるように、今回はありがたい機会で、またつながらせて頂きたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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