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執筆者の写真kumada rie

症状をネタにして笑えるのが自助グループ

※この記事は摂食障害当事者個人の見解です。


私が自助グループが好きな理由は、自分の症状を笑い飛ばせる場だから。

自助グループって、悲壮感を漂わせて「つらいよね」とか苦しそうに言ったり泣いたりしてる場に思われてそうだけどそうじゃない(そういう時もあるけど)。


摂食障害の自助グループでは、「途中でトマト入れるとどこまで吐いたか分かるよね!」「炭水化物連続で詰めると吐くのキツイから水系入れないとダメだよ」とか、そういうことを笑って話せたりするから、自分だけじゃないんだという孤独感の解消と共に、「これは、笑ってもいいことなんだ」と思える。


笑えるということは、笑う対象と自分との間に距離ができるということなので、症状を客観的に見ることができて、とても楽になる。


※自助グループすべてがそうというわけでは決してありません。どういう雰囲気・話す内容が出るかは自助グループによって違います。


ただ、この前提としてあるのは、摂食障害者(この場合は過食嘔吐)は、ほとんど全員が「摂食障害」を恥ずかしい、許されない、誰にも言ってはならないものだと思っている。ほとんど全員が、食べ物がもったいない、食べ吐きなんて許されない、世間に言えない、自分は情けない、みじめだ、他人から許されないことを自分はしている、こんなことは誰にも言えない、という凄まじいほどの罪悪感に苛まれている。その罪悪感からくる圧倒的な孤独感。この思いは誰にも分ってもらえない、分かってほしいなんて思ってはいけない、一人で墓まで持っていくものだと思っている。


罪悪感と孤独感、これが依存症を悪化させる諸悪の根源だと私は思っている。


だからこそ、症状を「話してもいい」。おまけに「笑ってもいい」(あまつさえギャグのネタにすらなる)ことが許される自助グループは、その固定観念が覆され、自分と症状が受け入れられたように感じられるし、実際受け入れられる。そして背景は違えど同じ苦しみを持つ人が自分だけじゃないとわかって、孤独感が解消される。笑ったり、真面目に議論する対象として扱うことで、症状と自分との間に距離ができ、気付くと症状が緩和していたりする(私がそう)。


これは、同じ背景を持った仲間がいて、初めて体験できること。薬では、できないこと。


罪悪感と孤独感。これを軽減できるのが自助グループだと、私は経験から知っている。


日本にもっと自助グループが広がるといいなあと思って、地道に活動を頑張ります。

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