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トラウマケアは特別な人のもの?―日常に取り入れる“感情のセルフケア”という考え方

  • 執筆者の写真: kumada rie
    kumada rie
  • 10月26日
  • 読了時間: 3分

トラウマは、誰にでもある小さな傷


トラウマケアという言葉を聞くと、「それは特別な人のためのもの」「深刻な体験をした人だけが受けるもの」と感じる方が多いかもしれません。でも、私はそうではないと思っています。


自助グループを運営し、トラウマケア講座を続けていく中で学んだのは、トラウマは誰にでもあるということです。それは大きな事件や虐待といったものだけではなく、日常の中で受けた小さな否定や孤独、無視された経験、言えなかった気持ち――そうした“ささやかな傷つき”も、心の奥に小さなトゲのように残ります。


けれど、多くの人は「自分はそんな大げさなほどじゃない」と思い、ケアすることを後回しにしてしまいます。そうやって放置された小さな痛みが、いつの間にか人間関係のこじれや、自分を責めたり、他人にきつくあたってしまうような形で表に出てくることがあります。

傷うついたハート

キャパシターとの出会い


私が出会った「キャパシター」という手法は、そうした日常の小さな傷つきに、自分で働きかける方法です。呼吸や軽い動き、指圧などを通して、体をゆるめ、感情を落ち着かせていく。まるで自分の内側を優しく撫でるような、シンプルで手軽なセルフケアです。


誰でもできる、自己効力感を育むセルフケア


また、キャパシターは誰でも簡単にできるという点でも、とても優れています。動きがシンプルで覚えやすく、日常の中ですぐ実践できる。だからこそ、自分で自分をケアできる、自分で生きづらさを軽減できる――つまり、「自分で整えられる」という自己効力感を感じやすいのです。その意味でも、キャパシターはセルフケアの入り口としてとてもよい方法だと感じています。


感情ケアを文化に

感情のケアは、特別な人のためだけのものではありません。歯を磨くように、心も整える。そんな感情ケアの文化を広げていけたら――私はそう考えています。


今後は、これまで行ってきたトラウマケア講座や自助グループの活動に加えて、この「手軽な感情ケア」をもっと多くの人に届けられるような取り組みも視野に入れたいと思っています。たとえば、キャパシターの体験会や、日常のセルフケアをテーマにした小さなワークショップなど。


トラウマという言葉に抵抗を感じる人も、「なんとなく最近つらい」「疲れやすい」「人との関係でモヤモヤする」――そんな小さなサインを感じたときに、「感情を整える」ことを自然に選べる社会になってほしい。


感情ケアを文化に。それが、これからの私のテーマの一つになりそうです。


ぜひ、11/5大阪箕面で開催の、キャパシターのワークショップを体験していただけると嬉しいです!多くの方のご参加をお待ちしております。

こころのケア

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